1.1.1,1.1.2では一種の個体群の指数関数的増殖を2つの方法で考えた。ここでそれらを比べてみよう。
1.1.1の式(4)は
$$ N_{t} =(R+1)^t N_0…(4′) $$
1.1.2の式(2)は
$$n(T) = e^{rT} n(0) …(2′)$$
2つの式の変数をあわせるため、個体数を$N$,時間を$t$としよう。また$N_0$にかけられる定数を$\lambda$とする。$(4′)$における$R+1$、$(2′)$における$e^r$はいずれも定数であることに注意しよう。このようにするとどちらも次の式になる。
$$N_t = \lambda ^t N_0 …(1) $$
つまり本質的には2つの式は同じものを表しているといえる。そのため図も似たものになるのである。ただし、微分方程式と差分方程式には時間軸上の違いが見られる。微分方程式は時間を微小な時間として考えているので連続であるのに対し、差分方程式は時間が離散的である。図をよく見るとその違いが反映されていることもわかるだろう。1.5世代は微分方程式上は考えることはできるが差分方程式は考えられない。(上でおこなったように微分方程式に変換することで考えることもできる。)連続時間であるか離散的な時間であるかの違いは同じ現象を対象にしていてもその挙動に差が生じる。そのためモデルに応じてどちらを使うのかを考えることが必要である。また微分方程式と差分方程式を行ったり来たりできると便利だったりする。
1.1.1が差分方程式、1.1.2が微分方程式のグラフである。微妙な違いに注意しよう。


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